前回は少しCF(キャッシュフロー)の話をしましたので、今回はもう少し深堀りを行います。

そもそもCFを計算するのは、銀行側をはじめとする金融機関が、

・企業が資金を回収できる商売を行っているか?

・貸付をした際に返済を行えるのか?

を確認するためです。

まず、CFといっても様々な計算方法がありますので代表的な計算方法をご紹介します。

①単純CF

運転資金や設備投資資金流出前のキャッシュフローを表します。

  【計算式】
  単純CF=当期利益-社外流出(配当+役員賞与)+減価償却


②利子引き前キャッシュフロー

企業価値算定を行う場合に使用されることが多い計算方法
  
  【計算式】
  利子引き前キャッシュフロー=EBIT-法人税等±非現金収支±運転資金収支-設備投資

※EBIT        :税引き前利子引き前利益でほぼ営業利益となる
※非現金収支     :減価償却±引当金増減
※運転資金収支  :(売上債権±在庫増減±その他運転資金支出増減)-(仕入債務±未払費用増減)
             工事支出金増減、工事受け入れ金増減がある場合にはそれぞれに加味する。

少し、面倒くさいですが、単純CFは覚えておいて損はないです。

いずれの計算でもCFが赤字ということは、資金が社外に流出しているということになります。

銀行としては、融資申し込みがあった場合、社外に流出する資金の補填に融資が利用されると考え
融資に応じてもらいにくくなります。(まずは資金流出を止めることが先決との観点)

しかし、これだけではありません。
銀行の審査目線から行きますと、運転資金収支と設備投資に焦点を絞り
厳しく判断を行ってきますし、

資金繰り表という資金の出し入れを行う予定表の提出も求められます。
また、この判断の過程により粉飾の疑いがあるかを検討していきます。

ですから、次回は運転資金収支と粉飾決算について解説したいと思います。




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