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タグ:大型倒産

エイチ・アイ・エス(HIS、9603)は2月19日、民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC、9204)の再建を支援する意向を明らかにした。
Aviation Wire 2月19日(木))

JALが支援を白紙にした直後、HISが支援の名乗りをあげました。

HISは澤田会長を中心として、ハウステンボスを徹底したコストカットと同時に
現場を回って社員の士気を高めるなどの社内改革を断行。

営業施策としては700万個の電球を使ったイルミネーションや
人気アニメ「ワンピース」を起用したクルーズなど、斬新なイベントを次々と打ち出し
再建1年目から業績を回復、開業以来初の営業黒字を達成させた手腕を持っています。

また、スカイマークの創業期における大株主でもありました。
先日、オリックスも支援の意向表明をしており、再生支援の布陣は整いつつあるようです。




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スカイマーク社が民事再生の申し立てを1月28日に行いました。
負債総額は710億円となり、上場会社の倒産としては、約17ヶ月ぶりとなります。

本日(1月30日)の日経新聞の記事を読むと、民事再生に至るスカイマークが
自らの存在意義である「航空の第3極」にこだわっての倒産、とありました。

実は私も、某上場会社で資金がショートしそうな時期に
財務実務の責任者をしておりましたので、ここ2ヶ月くらいの
スカイマーク社の財務部門のメンバーのことを思うと、心苦しくなります。
毎日、資金繰り表で管理しているのですが、現金は減る一方でどうにもなりません。
瞬間的に月末の残高が数十万になったこともあり、「個人の貯金の方が多いよな・・・(涙)」という
全く笑えない話をし、夜は全く眠れませんでした。

さて、スカイマーク社ですが、決算短信を見ると平成25年3月期から業績が急激に悪化しており、
平成26年3月期には25億円の営業赤字に転落しています。
しかし売上は、平成25年3月期は前年対比7.1%の増加、
平成26年3月期はほぼ横ばいとなっています。
売上の減少が倒産の主たる要因ではなさそうです。

スカイマーク社が発表している記事のうち、営業利益悪化に関連するのは
「燃料の高騰」と「ドル建てリースが急激に進んだ円安の影響で急増した」とあります。
売上は変わらず、営業利益が大幅悪化している場合、
原価の固定費が何らかの理由で急増しているケースが多く見受けられますので、
固定費を確認してみましょう。

固定費の代表格は正社員の給与ですが、この環境で急激に増加することはないでしょう。
となりますと、ドル建てリースの支払いコストが、円安の影響で
増加したことが主たる要因と考えられ、今回の倒産は
「資金調達の失敗による倒産」ということになります。

あくまで想定ですが、スカイマーク社は基幹設備となる航空機の多くを
ドル建てリースによる調達を行っており、為替の変動リスクに対し、
非常に脆弱な体質となっていたのではないでしょうか。

(余談)
今後のスカイマーク社再建には、大幅なコスト削減を行う必要が出てくると思いますが
現経営陣は人員削減を否定しており、このドル建てリースの解約や
期間延長が大きなポイントになってきそうです。

もし、このリース債権が海外で一般投資家に販売されていたりすると
解約はともかく、契約変更は非常に困難で、そうそう簡単に進まないのではと思います。



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