政策金融公庫等の政府系金融機関を除き
金融機関の金利決定プロセスは、概ね同様です。
そのプロセスは以下の通りです。
1.安全性(回収リスク)
①会社の内容
財務格付に応じた金利となります。
②貸出期間
融資期間によって金融機関の調達金利が変動しますので、
この変動部分が貸出利息に加減されます。
また与信面においても、長期の与信を許容する場合は現在の財務格付とは別に、
貸出期間において突然業績が急変するリスクを
金融機関が長い期間許容することになりますので、このリスクが織り込まれます。
③担保の内容
預金担保と無担保を比較すると、回収リスクに大きな差が生じます。
(預金担保なら回収漏れリスクはありません)
この回収リスクの差が金利に加味されます。
また、担保の中でも換金が容易な預金担保から、換金が困難な
未上場株式等になるに従い、回収リスクが上昇するので金利が加算されます。
2.貸出方法
長期プライムレートや基準スプレッド貸金等の貸出方法により
金利が異なってきます。
3.貸出戦略
銀行の方針(例えば省エネ分野への支援等)による政策的な金利設定がある場合
これら、貸出金利決定のプロセスを見てみると
金利決定の主要因は、財務格付と担保であることがわかります。
この財務格付や担保に対する評価は、金融機関によって
大きく変動することはありません。
(財務格付の理論は、金融庁管轄下である金融機関に大差はありません)
一つの金融機関に断られ、他の金融機関を探してもなかなか見つからないのは、
金利決定プロセス=与信プロセスに大差ないことが要因となるのです。
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